①すでに述べたように瑕疵担保責任というのは、その責任期間が短いことや、瑕疵を発見した時期についてトラブルになることもあって、必ずしも期待どおりの結果が得られるとはかぎらないという問題点をもっています。
そこで1975年、建設省の肝入りで発足したのが「住宅性能保証制度」です。
当初は新築一戸建て住宅を対象にした、地域も限定されたものでしたが、82年に受け皿(運営機関)として財団法人・性能保証住宅登録機構が発足し、以降、次第に全国に普及して現在の体制が固まりましました。
大まかに制度の内容を言えば、
①住宅建設業者および販売業者が機構に登録、
②一定の基準を満たす住宅の登録を申請、
③審査の上で住宅を登録、保証書を発行、
④定められた期間内(住宅の部分によって異なり、最長10年)は無償の補修を行う、というものです。
この制度では登録した住宅に対して長期の保証が確実に行われるよう、業者を被保険者にした保険が付けられます。
したがって万一その業者が倒産するなどという事態になった場合でも、保険で補修費用がまかなわれる(保証上限…補修費の80%)仕組みになっています(ただし、引渡しから2年間については、倒産業者の分は保険の保証対象外)。
平たく言えば、大手業者のように独自の保証制度をもっていない中小の業者であっても、この制度に登録した上で住宅の保証登録を行えば、必ず保証が受けられるという仕組みで、むしろ中途半端な自社保証よりも安心感が高く、購入者は安心して契約できるというわけです。
保証の対象になる住宅は一戸建て住宅のほか、分譲マンションおよび賃貸住宅で、平成8年時点の登録業者数は1万6000社強、住宅の登録数は約5万8000戸に及んでいます。
全体の新築戸数からみると少数であることは否めませんが、登録してあれば安心できる非常に優れた制度なので、自社保証がしっかりしていない業者と請負契約や売買契約を結ぶときには、この制度への登録を大きな判断材料にするのがよいでしょう。
自社保証が曖味なのに業者登録もしていないという業者へは、登録を要請するのがベストです。
なお、言うまでもなくこの制度への住宅の登録は、住宅ができあがってから行うことはできません。
必ず事前に審査を受けて登録することになっているので、あらかじめ保証への登録の有無を確認しておかなければならないのが大きな注意点です。
ただ、保証書は現場審査を経て竣工引き渡しの前に発行されるので、契約時点では「登録するかどうか」を文書で確認しておきましょう。
この保証制度は次のような内容になっています。