残念ながら、注文住宅の契約を結んだ後で「こんなハズじゃなかったのに」と後悔する人が後を絶ちません。
代表的なケースが、金額が自分の予算の範囲だったので契約したけれど、後で設計図や材料サンプルをじっくり見ると思惑と違ってがっかりするというもの。
何かおかしいと思いませんか~いったいどんな家を建てるつもりで契約したのでしょうか。
契約する前に設計図やサンプルを見ていないのでしょうか。
実はそのとおりなんです。
営業マンのペースに乗せられると、こんなことがしばしば起きます。
たいていの人は建築を依頼する会社を決める前に、何社かにプランや見積りを提案してもらいます。
そうした作業の窓口となるのは、多くの場合、設計士ではなく営業マンです。
営業マンは他社と競合していますから、少しでも早く契約を結びたい。
それこそ夜討ち朝駆けで勝負です。
建てる側は勤めなどで忙しい中、何人もの営業マンに会って話をきかなければなりません。
そして建てる側は、設計図を見るのも見積りを見るのも初めてという人が多いですから、本当はよく理解できていないのにログルマに乗せられて契約してしまうわけです。
「いまならこれだけ値引きします」というのもよくある手で、契約を急ぐ営業マンが使う常套手段です。
しかし、そもそもどんな家が建つのかわかっていないのに、値引きしますと言われてもまったく意味なし。
単に数字のレトリックにすぎないことは、ちょっと冷静になればわかるはずなのですが……。
で、契約した後、ようやくわれに返って中身を検討すると、やれ「部屋数が足りない」「収納が少ない」「設備はこんなものなのか」となって、着工する前にどんどん追加や変更をしていくことになるのです。
何十万円、何百万円と予算追加になることも、とくに珍しいことではないのです。
営業マンは契約前に「追加や変更は後でいくらでもできます」と言いますが、その費用が嵩むことについてはあえてふれないでしょう。
設計や材料が思っていたのとは違っていたといっても、契約が済んだら誰も面倒を見てくれません。
もちろん営業マンは追加・変更があれば当然のように金額を上乗せしてきます。
ウン百万円もの追加予算が発生しても、あなたは平気ですか~だから契約の前にじっくり時間をとり、自分のペースでコトを運ぶことが大切なのです。