素人が業者の信用度を判断するのにもっとも確かな方法は、知人・友人・同僚も含めて、なるべく多くの人にその業者の評判を聞いてまわるのが一番です。
実際に分譲や仲介をした物件を訪ねて住人や近隣に評判を尋ねるのもいいし、専門家に依頼してチェックしてもらえば、なおいいでしょう。
なにより徹底的に聞いてまわる姿勢が大事です。
なぜこのように言うかといえば、業者の善し悪しは営業年数の長さだけで測ることはできないし、営業規模が大きければよいというものでもなく、また、実績のある企業でもすべての物件が及第点、すべての営業マンが満点とはかぎらないからです。
かつてバブルの頃、住宅のデベロッパー(分譲業者)が雨後のタケノコのように増えましました。
土地があってお金があれば誰でも参入できたからです。
言うまでもなくこうした業者は無名です。
しかし、その物件を建設したのが著名なゼネコン、しかも大手銀行が販売代理に名を連ねていたりすると、信用度が高そうに見えてしまいます。
しかし現実問題として、そうした業者のかなりの数がすでに消えましました。
有数の企業がつくって売ったにもかかわらずです。
ただ、そうした新規参入のデベロッパーが悪い業者かといえば必ずしもそうではなく、実績はなくとも真摯な態度で臨む業者かもしれないわけです。
ここが住宅業界の注意のしどころで、素人にはチェックが難しいとされるゆえんです。
とはいえ、そうとばかり言っていたのではラチがあきません。
より信頼性の高い業者を選ぶにはどうすればいいか~その要点を整理しておきましょう。

・免許を確認して業者名簿を閲覧する
宅地建物を扱う業者は免許が必要です。
その免許番号は必ず事務所や広告に明示してあるので、まずはそれを確認。
5年に1度更新するので、番号の先頭のカッコ数字が大きければ営業年数が長いということ。
長ければいいということではありませんが、短いよりはマシとはいえるでしょう。
その業者の名簿が大臣免許なら建設省に、知事免許なら都道府県の担当課に置いてあります。
これには過去の営業実績や行政処分歴(事故歴)などが記載されているので、信用度を計る上でやや有効です。

・業界団体への加盟の是非
不動産業界にはいくつかの業界団体があります。
ここへ加盟するには一定の資格が必要なので、加盟していることが信用度の目安の1つといえるでしょう。
トラブルの相談窓口を設けているところもあります。