壁の端に立って、顔を壁にっけるようにして壁全体を見通し、正面がフラットになっているかどうかを調べます。
やり方は外壁の場合と同じです。
この方法は、表面から壁の内側の不都合を察知するのに簡便で有効な方法です。
目視で表面に波打つような凹凸があるのがわかるようなら、下地になんらかの不備があるということ。
あるいは、骨組みそのものに問題があるかもしれません。
不具合が表面にあらわれているときは「その内側にも必ず何らかの不具合がある」と疑ってみたほうがよいのです。
また、同様の方法で家の傾きも察知できます。
要は「手前のドア枠と向こうの窓枠の線」といった具合に、手前のタテの線と後方のタテの線を重ね合わせて見ればよいのです。
それがぴったり重なれば歪みナシ。
重ならずに隙間ができるようなら、どこかで建物が歪んでいる可能性があるということです。
注文住宅なら、骨組みや下地工事の段階でこれらのチェックができます。
本当は、この段階でやるのが最善なのですが、建売り住宅はすでに骨組みや下地が隠れてしまっているので、このように枠などの線を重ね合わせるチェック法が次善の策として有効になります。
写真のような「ねじれ型シワ」の原因は2つあります。
一つはかべ紙工のクロスの貼り方がヘタな場合。
もう一つは、建物自体がねじれていて、ボードの継ぎ日でズレが起こり、クロスが引っ張られている場合です。
前者はいわば単純な欠陥で、ねじれが目立つようなら貼り直させれば済みます。
しかし、間題は後者。
この場合は非常に重大な欠陥が隠れている可能性があります。
いずれにしても、原因がどちらなのかを素人が見分けるのは難しいことが少なくないので、専門家にチェックしてもらうのがよいでしょう。
「たかがシワ」とあなどってはなりません。