外構工事で最大のトラブルの元といえるのは、何が外構工事かという根本的な理解が発注者と業者で食い違っていること。
これが原因で揉めているケースが多いのです。
「外構工事も全部含まれているというのでこの金額で契約しました。
それなのに引き渡しのときになって、敷地内の排水工事は別だ、門に取り付ける郵便ポストは別だなどと言います。
外構工事の多くのモノが追加工事金として請求されているが、どうすればよいか」という相談を寄せてくる人がいます。
しかし、この例などは契約時に詳細に内容を確認しておけば解決・防止できたものなので、この期におよんではチェックポイントの伝授も画期的なアドバイスのしようもありません。
要は事前の詰めが甘かったと言わざるを得ないのです。
それだけ契約時の詳細な確認が大事だということになるわけです。
さて、外構工事の最大のチェックポイントは「埋め戻し工事」です。
擁壁をつくるにも、塀をつくるにも、建物の基礎をつくるにも地面を掘り起こします。
その掘った地面を埋め戻す工事に大きな落とし穴があることが多いのです。
掘って出た土は穴の容積のl・5倍以上に膨張(空気が入って膨れる)し、戻すときには穴の上に山盛りになってしまいます。
正しい工事なら、3回(3段)に分けて穴を埋めるのですが、急ぐときは1回で、しかも十分に突き固めもせずにササッと埋めて周囲を均してしまいます。
その結果どうなるか~入居して2~3カ月で地盤が沈下をはじめるでしょう。
沈下した部分に雨水が進入し、ひどいときには建物の基礎の下にまで進入して、基礎が沈下するという事故まで発生してしまいます。
に準拠して施工されているかどうかのチェックを忘れてはなりません。
①擁壁の裏に裏込め石が入っているか
②鉄筋コンクリート擁壁の場合、鉄筋が正しく入っているか
③擁壁の32mに1カ所以上の割合で直径75皿以上の排水管(水抜き管)が入っているかなどをチェックしてください。
また、敷地に雨水が溜まるときは、敷地中央部に暗渠をつくって、雨水を地中で集めて外に排水することも考える必要があるでしょう。