タイルエ事・左官工事で最大のトラブルは亀裂です。
ところが、亀裂に負けないじらいに急増しているトラブルに
①色違い、
②変色、
③水漏れ・雨漏り、
④剥離が挙げられます。
熊本地裁からの依頼で、熊本の住宅の鑑定を行ったことがあります。
玄関の両側に天然石タイルが張ってあるのですが、東側の壁のタイルだけが剥がれ、西側の日照りの強い方のタイルは剥がれていないのです。
調べてみると、目地(めじ)が塩化ビニール製で、その目地が火であぶったように縮れていましました。
これが縮れたことでタイルが剥がれたのです。
目地の縮れは不良品としかいいようがありませんが、同じ外壁タイルでも割れる個所と割れない個所があり、環境的に不利な方が割れていないというのは極めて難間で、首をかしげざるを得ませんでしました。
かと思うと、東京・東村山市にある3階建て鉄骨造ビルの外壁タイルの窓回りから雨漏りがして、遂に裁判に発展してしまったケースがあります。
原因は、外壁のALC版(軽量気泡コンクリート)に張ったタイルの施工がまずかった(十分に張られておらず、隙間があいていた)ことのほか、サッシ回りのシーリング(コーキング)材とタイルの目地とが馴染まないために隙間があき、その隙間から雨が染みるというものでしました。
タイルエ事にしても左官工事にしても、建物本体を化粧する工事ですから、本体がしっかりしてくれないと、いくらお化粧をしっかりしても駄目なのです。
このように原因究明が難しいケースがある一方、明らかに粗雑な工事が原因になっている場合もあって、相対的にトラブルが増加していることには注目しておかなければなりません。
ここでは本体がしっかりしているという前提で、チェックポイントを挙げておきましょう。
①下地の油や染み、ゴミなどを除いて綺麗にしたか
②タイルの場合は裏の溝に接着剤が全部詰まるように張っているか
③下地のモルタルが一定程度乾燥してから中塗りを行い、最後に仕上げ塗りを行っているか
④タイルが「深目地」の場合は、タイルと目地の間に隙間が出ないように施工しているかこれらがポイントですが、外壁モルタルが無数の亀裂で苦しんでいるのをあちこちで見るにっけ、実は、モルタルの質と施工時間をチェックすることのほうの必要性を痛感します。