鉄骨工法については、在来工法と同様に『建築基準法施行令第63条~第70条』を熟読することをお勧めします。
そして、主なチェックポイントは、
①鉄骨材が設計図書で指示された材質のものか(ミールシートを確かめる)
②有効細長比で施工されているか(柱で200対1以下、柱以外で250対1以下)
③柱の基部が十分にアンカーボルトで緊結されているか
④リベット、溶接部分が所定の検査をクリアしているか
⑤斜め材(筋違)が所定の個所に施工されているか
⑥柱の防火被覆がなされているか(地階を除く階数が3以上の建物)などとなりますが、実際問題としてこれは素人にはそう簡単ではありません。
しかし、ここに挙げた項目については、工事責任者にしっかり質問することだけは忘れないでください。
また、施工している人に聞いても十分に納得できない場合は、第二者の建築士に
①~
⑥だけはチェックしてもらいましょう。
調査してもらう個所(範囲)を定めての検査なら、さほど費用はかかりません。
なお、ただ1つ素人にもできる重大なチェック個所があります。
それは、鉄骨構造体の水平度と垂直度のチェック。
このチェックはJASS(ジャパニーズ・アーキテクチユアル・スタンダード・スペースフイケーション)といい、「日本建築工事標準仕様書」と訳しているもののなかに検査基準が定められています。
木造にも鉄筋コンクリート造にも、その他の工法にも水平・垂直度の基準は設けられていませんが鉄骨造だけにはあります。
それだけ鉄骨構造体では水平・垂直度が問題になるということでもあるわけです。
その主要項目と目安を上に示しておきますので、この基準を超えた場合は補修を請求しましょう。
調べる方法は「下げ振り(糸の先端に円錐型の重りをっけたもので測る)」で十分です。