住まいを建てようとする人は、面倒がらずに『基本・建築関係法令集』を1冊買い求めましょう。
いくつかの出版社から出ているので自分が読みやすいと思うものを選んでください。
木造軸組工法を簡単に言えば、基礎の上に土台を乗せ、土台の上に柱を建て、柱と柱を梁でつなぎ、その軸の上に小屋をのせて屋根を葺く工法です。
誌面が限られているので、そのチェックポイントを最大限に絞り込んで言えば、前記の法令集の『建築基準法施行令第3章・第36条~第49条』を熟読していただきたいということに尽きます。
とくに第40条~第49条には木造に関する事柄が書かれています(条項の見出しを末尾に参考資料として添付しましたので参考にしてください)。
建築基準法や同施行令は建築の最低限の基準を定めたものですが、この最低限の条項にかなっていればまず大丈夫。
これらをチェックするだけで安心といってよいでしょう。
木造軸組住宅で最も多いトラブルを挙げると、
①柱が細いのではないか
②本部(柱・梁)が割れている
③コンクリート基礎に亀裂が入っている
④筋違が少なく、建物が揺れる
⑤床が撓(たわ)む(=ギュウギュウ鳴る)
⑥雨漏りするなどです。
これらのトラブルの原因は、時には複雑で簡単にわからない場合もありますが、まずは建築基準法施行令どおりに施工していれば回避できるものが多いのです。
重ねて言いますが、「建築基準法や同施行令の基準は、最低限の技術基準である」ということ。
したがって、その基準よりも下回っているのは「法的には許されない」ということを念頭において、チェックしてください。
なお、ここで大丈夫というのは技術的なことに対してであり、経済的な側面については法律は全く触れていません。
それについては契約書でチェックする以外にありません。