自分で工事をチェックするにしても、第二者に依頼するにしても工事のスケジュール(流れ)がわからなければどうしようもありません。
その工事の流れを、時間の経過にそってまとめたものが「工程表」。
これは必ず請負会社からもらっておきましょう。
そして、自分でチェックするなら必要なときに時間を空けておかなければなりません。
まず、その時間調整をあらかじめ検討しておくことが大事です。
工期は、工法によってあるいは設計によっても変わってきますが、木造軸組工法ならおよそ4~6カ月ぐらい。
ツーバイフォーエ法だとこれより短めで3~5カ月程度。
プレハブの場合は会社ごとに素材や施工方法が異なるのでいちがいに言えませんが、とくに短いユニットエ法を別にすれば、ツーバイフォーと同じゞらいと考えてよいでしょう。
ここでは木造軸組を例に、工事がどのように進行するのかをざっと見ておくことにします。
最初の約1カ月間が建物の位置決めと基礎工事。
基礎工事には2週間程度かかります。
この工事は工法による違いはさほどありません。
建物を支える大事な箇所ですから必ず現場に足を運んでチェックするようにします。
どんな工法でも最重要ポイントだと考えてください。
2カ月目に入った頃に上棟式があって、床組みや小屋組み、外壁下地工事、配線・配管工事などに入ります。
こうした構造体をつくる工事は、後で仕上げをすると見えなくなってしまいますから、この間のチェックも非常に大切。
もちろんどんな工法でも重要度は変わりません。
3カ月日の終わりぐらいから、内外装工事に入ります。
いわゆる仕上げ工事です。
このあと建具や設備機器の取り付けとなって工事は終盤。
このあたりは完成してからも目に触れる部分であり、素人でも比較的チェックしやすいといえるでしょう。
雨ざらしになった材料はないか、壁や下地ボードが波打ったりしていないか、屋根や外壁から雨水が入る隙間はないか、ドアはスムーズに開閉するかなどをこの段階で見ておきます。
工期は短ければいいというものではありません。
基礎コンクリートなどはしっかり固まるまで待つ必要がありますし、その他の部分もバタバタ仕事を進めるほど欠点が出がち。
テキパキやるのと超特急でやるのではわけが違います。
そういう意味で施主の都合で急がせたりしないほうがいいでしょう。
建売り住宅の場合も、工法ごとにふさわしい期間をかけているかを周辺で聞くなどして調べておくのがベストです。